真っ暗じゃないと眠れない
睡眠のための「暗さ」の作り方【実体験】
「電気をつけたまま眠れる」という人が羨ましくて仕方なかった時期があります。私は10代の頃から、豆電球ひとつでも明るく感じて眠れなくなるほど、光に敏感な体質だったからです。
でも今は思うんです。もしかしたら私の体が、より自然な状態に近いだけなのかもしれないと。人類は電気のない時代の方がはるかに長かった。私たちの体は本来、暗闇の中で眠るようにできているはずなんです。
この記事では、睡眠と暗さの関係を臨床検査技師の視点で解説しながら、私が実践している「眠れる暗さ」の作り方をご紹介します。
📋 この記事の目次
なぜ人間は暗闇で眠るようにできているのか
人類の歴史を振り返ると、電気が普及したのはここ100〜150年ほどのことです。それ以前の何十万年もの間、人間は日没とともに暗闇に包まれ、夜明けの光とともに目覚める生活を送っていました。私たちの体内時計はその長い歴史の中で形成されたもので、「暗い=夜=眠る時間」という信号に反応するよう設計されていると考えられています。
🔬 検査技師メモ
眠りを促すホルモン「メラトニン」は、目から入る光の量によって分泌が調整されるとされています。暗くなるとメラトニンの分泌が増え、眠気が促されると考えられており、逆に光があるとその分泌が抑えられる可能性があります。LEDや蛍光灯の青白い光は特に影響が大きいといわれており、就寝前の光環境を整えることが、自然な眠気につながると考えられています。
「明るくても眠れる」という人もいますが、それは慣れや疲労によって眠れているだけで、体が本来求めている環境は暗闇なのかもしれません。光に敏感でなかなか眠れないという方は、体が正直に「暗くして」とサインを出しているとも言えます。
10代から気づいていた、私の光感受性
私が自分の光への敏感さに気づいたのは10代後半の頃でした。はっきりした記憶はないのですが、豆電球ひとつでも明るく感じて眠れなかったのを覚えています。
この感覚は睡眠中だけでなく、日常生活にも及んでいました。天気のいい日の太陽光でさえまぶしく感じてしまい、今でも晴れた日には外出時にサングラスが手放せません。
当時はただ「光に弱い体質」だと思っていましたが、HSPについて知ってから、感覚刺激全般への敏感さのひとつだったのかもしれないと感じるようになりました。光も音も、HSPにとっては人より強く感じやすい刺激のひとつです。
遮光カーテンの選び方|完全遮光がベストではない理由
寝室の光対策として最初に取り組んだのが遮光カーテンへの交換です。高価なものでなくても、普通のカーテンと比べると明るさのカットは格段に違います。
遮光カーテン(1〜2級遮光)
私が使っているのはそれほど高価なものではありませんが、普通のカーテンと比べると外からの光のカット量は全然違います。就寝中の街灯や車のヘッドライトをしっかりブロックしてくれて、夜の睡眠環境としては十分な暗さが確保できています。
💡 完全遮光カーテンをあえて選ばない理由
遮光カーテンには等級があり、最高等級のものを使うと昼間でも部屋が真っ暗になります。でも私はあえてそれを選んでいません。
理由は朝の光です。朝、自然光がわずかに差し込んでくることで体内時計がリセットされ、自然に目が覚めやすくなると考えられています。「夜はしっかり暗く、朝はわずかに光が入る」——これが体にとって一番自然なリズムだと思っています。完全遮光で昼間も真っ暗にしてしまうと、この朝のリセットが失われてしまうんです。
頭上の光が特に苦手|光の方向と感じ方
光への感じ方には個人差があると思いますが、私の場合は頭上からの光が特に苦手です。
廊下からドアの隙間を通じて差し込む足元の光はそれほど気にならないのですが、天井の照明や上方からの光があると、目が覚めてしまって眠れません。光が目に直接入りやすい方向かどうかで、体への影響が変わるのかもしれないと感じています。
寝るときに何か光が気になる場合は、どの方向からの光が一番気になるかを意識してみると、対策を絞りやすくなると思います。頭上の光が気になるなら天井の照明を確認する、横からなら窓の位置を確認する、という具合に。
どうしても光が消せないときは、自分の腕で目を覆うだけでも違います。アイマスクがない外泊時には、私はよくこの方法で乗り切っています。
外泊時の対策
旅行や出張で外泊するときは、アイマスクを必ず持参するようにしています。ホテルの部屋は意外と光が入ってきやすく、常夜灯や廊下からの光が気になることがあるからです。
ただ、部屋の遮光がしっかりしていればアイマスクがなくても眠れることもあります。忘れてしまったときはホテルのタオルで代用することも。完璧な環境でなくても、「できるだけ暗くする工夫」をするだけで眠りの質は変わります。
🧳 外泊時の光対策チェックリスト
✅ アイマスクを荷物に入れる(忘れがちなので要注意!)
✅ チェックイン後すぐに遮光カーテンを確認する
✅ ドア下からの光が気になる場合はバスタオルで隙間を埋める
✅ アイマスクを忘れた場合はタオルや腕で代用する
まとめ
- 人間の体は本来、暗闇で眠るようにできていると考えられている。
- 光に敏感で眠れない場合は、体が正直に環境を求めているサインかもしれない。
- 遮光カーテンは完全遮光より1〜2級遮光がおすすめ。朝の自然光で体内時計をリセットできる。
- 光の方向を意識すると、自分に合った対策が見つかりやすい。
- 外泊時はアイマスクを持参するのが一番確実な対策。
🐱 こたろうまとめ
「明るくても眠れる」人が羨ましかった10代の頃の私に、今なら言えます。それは体が正直なだけだよ、と。暗くないと眠れないのは弱さじゃなくて、体が本来の眠り方を知っているということ。遮光カーテンとアイマスク、たったそれだけで「眠れる寝室」はつくれます。
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